ひかりTV for docomo 導入の注意点

2019年9月5日に始まった、ひかりTV for docomoだが、ぷららの【ひかりTVとやや違って、導入するときに少し苦労した。

今回は、ひかりTVを申込するときに最も重要な点をいくつか挙げてみた。

 

第一に、【ドコモテレビターミナル】と【ルータ】の設置場所の関係だ。

ひかりTVを導入していたことのあるユーザーなら間違いをしない点だが、

【ドコモテレビターミナル】と【回線終端装置】は同じ部屋、又はドコモテレビターミナルと直接LANケーブルで接続できる位置関係というのが大原則になる。

間違っても、【無線接続を前提】としないことが重要。

次回詳しく述べるが、設定にかなり詳しい方なら【無線接続を前提】でも間違いではないが、相当に知識がないと失敗する、と思った方がよい。

【ドコモテレビターミナル】は、ac(5Ghz)で接続でき、かなり高性能、安定した無線通信ができる性能がある。当然Youtube・dTV・dTVチャンネル・DAZN・hulu等の通常の動画はWiFIで接続しても全く問題がないが、【ひかりTV】は全く異なる特性を持つIPv6マルチキャスト通信】であるため、同じ環境下で接続しようとしてもほぼうまくいかないのだ。

ドコモ公式ページに、【ひかりTV for docomo】契約時に以下の注意点がはっきり記載がある。

ご注意事項 | NTTドコモ

※このページの、【「ドコモテレビターミナル」について】参照。

 

私も実際に【ドコモテレビターミナルを無線接続】で、数カ月間継続利用中だが、無線だから起きた問題、というものは初期設定時以外遭遇したことはない。しかし上記にもあるが、【回線終端装置(=ルータの近く)と同室内】が原則というものは正しい。

別の部屋への設置の場合、当然無線では電波が常に安定していて帯域が減衰しない程度の距離が前提になるため、例えば一戸建ての1階⇔2階とか中継器なしにははかなり困難にに近いと思われる。もしも実施するなら、

① 【WG1200HS3クラス以上のモデル】で中継器として増設利用 NEC製以外無理

② ルータの設置場所は絶対にマルチメディアボックス内とか、わざわざ電波の飛ばない環境に設置しない

③ WiFi5GHzの詳細設定で【マルチキャスト伝送速度】を54Mbpsで設定する

④ 本体・中継器も含め長時間の5Ghz利用はアンテナ系部品が発熱しやすい為、【送信出力:35~50%】に落として利用する

 

ここでさらに踏み込んで補足するが、例えば一戸建ての場合、以下のような環境のユーザーもいるだろう。

 

ルータ

まとめてネット=====ドコモテレビターミナル

PC・その他機器

 

これは代表例である。【まとめてネット】等の宅内埋め込みLAN(ハブ)が施設されていてこれを利用するケース。

間接的であるがLANケーブルでしっかり接続しているので一見何も問題がないように思える。が、しかしこれは【絶対避けるべき接続方法】なのである。この場合、とりあえず初期設定直後には【ひかりTV  for docomo】がきっと問題なく視聴できるはずであるが、しばらくすると、

番組表が表示されない/突然映像が観れなくなる/他の機器のネットが切断/ルータが強制的に再起動される/

等の様々な原因不明と思われそうな現象が不定期に多発する。

これは、【まとめてネット】等のLANハブが中間に接続されていたことが原因である。

ひかりTVは特別な特性を持つIPv6マルチキャスト通信】であり、これを制御できるルータ以外のLANハブが中間にあると、ハブの関係のないLANポート全てにひかりTVの信号が流れるので、肝心な【ドコモテレビターミナル】へは減衰されて信号が流れる。

LANハブに【ドコモテレビターミナル】以外の機器がつながっていない場合でも、行き場のなくなったパケットがルータに逆戻りしてルータがダウン(強制再起動)したり、ハブにあふれてしまったパケットが原因でハブがフリーズし【ドコモテレビターミナル】へ信号が送信できなくなることが原因である。

この現象はあまり知られていないため、ネットで検索してもなかなか見つからないが、

【MLDスヌーピング】で検索するとこの症状について考察しているユーザーのブログが見つかる。

 同様の環境になってしまうのが以下の機器構成で、これもNGである。

 

ひかり電話HGW(v6プラス・PPPoE等設定済)

ルータ(ブリッジモード)====ドコモテレビターミナル

 

上記環境だと、ルータがLANハブ化されるため、全く同様な症状が発生する。

この場合、ひかり電話HGW側のv6プラス機能停止・PPPoE機能停止等行い、下部のルータ側にその設定をすることで症状が回避できる。

 

要するに、ルータとドコモテレビターミナルに中間に低価格なLANハブは絶対に接続しないことが重要。

例外が、【MLDスヌーピング】機能有のLANハブだが、まとめてねっと等の宅内LANや低価格な家庭用LANハブにはその機能が無い。

 ※MLDスヌーピング対応機器でお勧めは、【BS-GS2008】がある。 ※11000円前後。

  

参考までに、ドコモの【ひかりTV for docomo 設定・操作ガイド】でこれを肯定しているが、これでは安定した通信ができない。  ※2019年9月1日現在

説明書き一文に以下のように記載されている。

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

※LAN端子の空きがない場合、ルータとドコモテレビターミナルの間にハブ(100Mbps以上対応)(別売り)を設置してください

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

私自身、このパターンで一時接続して上記症状で困っていた時期があり、記事公開の前(2018年冬)にドコモに問い合わせてわざわざこの接続が原因であることを突き止めてもらったのである。※低価格なスイッチングハブで症状発生。

どうやらこのとても重要な問題がドコモで情報共有されていないようだ・・・。

どうしてもドアなどを介し直接LANケーブルを伸ばせない環境なら、上記記載した無線LANの方が可能性はあると思われる。とにかく、ルータとドコモテレビターミナルの間はどんな理由があっても【宅内埋め込みLANハブ経由】は絶対NG。

ひかり電話ルータを1階に設置してしまったが、どうしてもWiFIの届かない2階ドコモテレビターミナルを設置したいユーザー(宅内埋込LAN)もいることから、救済措置を以下に掲載してある。

ameblo.jp

次回は、【ひかりTV for docomo】無線接続について。