ひかりTV for docomo はWiFi接続で利用できるか?
2018年9月5日に提供が始まった、【ひかりTV for docomo】であるが、このサービス提供開始前に、端末である【ドコモテレビターミナル】は2018年1月30日から販売されている。
この【ドコモテレビターミナル】は既に以前から提供されてた【dTVターミナル】と同様、ルータとのWiFiで接続できるので、発売開始にすぐ購入したユーザーなら当然LANケーブルではなくWiFiで接続することが多いだろう。しかし【同室内に設置しLANケーブルでつないでください】と後から言われても【そんなの聞いていない】と言いたいところである。
元々ドコモテレビターミナルを先行して購入していたユーザーなら【ひかりTV for docomo】が始まったら、当然【WiFi接続のまま】利用できると誰でも思うし、そうしたいだろう。
ドコモは【ドコモテレビターミナル】発売当初にこのことをしっかり説明していなかったので、【ひかりTV for docomo】提供前は仕方ないかもしれないが、とても残念な結果である。
しかし私は、8年近く前にぷららのひかりTVを利用し【WiFi接続】に挑戦したことがあった(かなり不安定だった)ので今回は初めから諦めなかった。8年前はまだ高性能なWiFiルータが無かったし、そもそもひかりTVチューナー側がWiFI機能が無かったが今は違う。今は少なくとも【ドコモテレビターミナル】そのものがWiFi(5Ghz)に対応し、高性能な無線ルータも安く出回っている。
色々検証した結果、少なくとも【ドコモテレビターミナル】は【ひかりTV for docomo】でも十分通信できるWiFi性能があることを確認できた。問題はどうやらWiFiルータ側のようだ。
【人柱】になっていくつかのメーカーの無線ルータで検証した結果、
2018年以降発売のNEC製ルータ(WG1200HS3以上のクラス)であれば、設定さえしっかり間違わなければ安定した【ひかりTV for docomo】の視聴・録画が可能であることが判明した。有線接続と間違うほどのダントツの安定性能がある。他のメーカーでの感想は以下。
i/oデータ製品(WN-AX1167GR2/WN-DX1167R/WN-PL1167EX01で検証)
⇒WiFi接続は一時的に可能だが、とても不安定で録画などはとても無理。有線(LAN)接続のみを推奨。
エレコム製品(WRC-1167GST2で検証)
⇒WiFi接続シングルチャネル分の帯域利用についてはやや安定性があるも、不定期な映像飛びが発生するので推奨できない。
【バンドステアリング機能】がある最新機種はこの機能を解除し、5Ghz(W52)に設定変更しないと5Ghzでの継続利用はできない。
Buffalo製品(WSR-1166DHP3/WXR-1750DHP2で検証)
⇒WiFi接続は一時的に可能だが、とても不安定で録画などはとても無理。有線(LAN)接続のみを推奨。
※NTT製のひかり電話HGW(無線機能)は論外。電波の安定性が悪すぎる。同室内限定であれば500・600系シリーズ(acに対応しているモデル)で同室内が利用できるレベル。
※上記接続は無線ルータが【ルータモード】で動作した時のみが推奨。【ブリッジモード】ではLANハブと同様な特性が出てしまうため絶対に使用しないこと!
過去投稿にこの理由を記載しているので参考に。
実際に私は現在以下の機器構成であるが、2018年9月~10月末までは【ドコモ光ルータ01】で利用していたのだが、ルータの性能はほぼ同じなため全く問題なく利用できていた。
VH-1004EN
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IPoE対応ルータ01・・・・・・・ドコモテレビターミナル
・・・・・・・Windows10PC
・・・・・・・iPad(2018)
・・・・・・・iPhone7
・・・・・・・その他IoT家電
※IPoE対応ルータ01と各機器までの平均距離4メートル前後
自宅は古い規格のVDSL(最大100Mbps)という残念な設備だが、この環境で
【ひかりTV for docomo】でダブル録画、さらに裏番組視聴可
一般のサイトでの通信速度はWiFiで終日平均、下り87Mbps/上り67Mbpsである。
機器の選定と設定を正しくすれば100Mbpsのマンションでも十分機能している。
NEC製品が【ひかりTV for docomo】の無線接続には最も適しているのは間違いないがいくつかの注意点がある
1、電波が不安定なほどルータとドコモテレビターミナルが離れた場所では安定した通信は無理
2、NEC製品の全機種、初期値では絶対に利用不可、必ず設定変更が必要
3、NEC製品にのみある特有の【Aterm病】が発生しやすい(設定変更で殆ど症状は出なくなる)
4、ドコモテレビターミナルとの接続は必ず【5Ghz】(W52)にする。
では、実際の設定変更部分を開示する。今回は【ひかりTV for doocmo】に関係する部分のみなので、
A、【NDプロキシ】の機能をON
B、各ISPにあわせた【インターネット設定】
は省略している。なお【IPoE対応ルータ01】はOCN側で設定済みで出荷されているのでそもそもこの2つは不要であるが。
まず、ログインし【クイック設定Web】を選択。
次に【詳細な項目を表示】
次は【WiFi詳細設定(5Ghz)】を選択。始めに断っておくが【ドコモテレビターミナル】は絶対に【5Ghz】で接続すること!【2.4Ghz】だとダブル録画等できない可能性あるため。
画面を下にスクロールしたら【詳細な項目を表示】選択
初期値になっているかもしれないが重要なので確認。
使用チャネル:W52
TVモード:使用する
この後画面を下にスクロール
【最重要部分】。これはOCN・ドコモに相談しても教えてもらえない。
マルチキャスト伝送速度:6⇒54
これで最後に【設定】を押すと、再起動が始まる。
再起動後再びログインしてこの画面の
【その他の設定】を選択。
NAPT設定項目の
TCPタイマ:3600⇒900
UDPタイマ:300⇒75
へ変更。
TVモード:使用しない⇒使用する
へ変更。
NAPT設定の変更理由は、【Aterm病】によって強制再起動の症状発生頻度を、限りなく少なくするため。
TVモード設定変更は、LANケーブル接続時にも【ひかりTV for docomo】が視聴できるようにするため。
最後にもう一度【設定】を選択し、再起動されて完了。
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ドコモテレビターミナル側の設定はドコモに相談しても教えてもらえるのでわからない場合は電話して聞くこと。
今回取り上げたのはあくまでもドコモでは教えてくれないであろう重要な部分だけである。
実はドコモテレビターミナルには、【マニュアル通りの設置方法】では2時間以上動画視聴や録画が安定してできないことが分かっている。
これについては対策を次回掲載。この対策で24時間運用も安心だが、対策しないとひどい目に合う。必ず実施をすること!